はじめに

巷に出回るブログの「~なたった一つの理由」とか「~する10の方法」とかいうタイトルが好きではないのでタイトル落ちにした。
というかブログを書くのが相当久しぶりである。Tracktionが何かを無償公開するたびに出没するみたいな状況になっているが、まあ本業が楽しく忙しいしブログに書くようなことを最近やっていないのでしょうがない。
世間様の情勢はいろいろあるが省く。私がここで書くようなことではない。

主文

WAVEFORM FREE + Linux (Fedora Workstation, xfce, ALSA, PulseAudio)で使ったら盛大に音飛びした。
Settings -> Audio Devices -> Inputを"None"にしたら音飛びが解消した。
打ち込みぐらいしか使わないのでしばらくは問題ないだろう。
まだ詳細は調べていないが、もしかしたら入出力信号のルーティングに不備があったのかもしれない。
そもそもパッケージがdebian用の.debだったものを alien で rpmに変換してインストールしているので、何かしらの依存関係が解消されていない可能性も否定はできない。
とはいえインストール時にconflictが報告されたのはfilesystemだけだったのだが...

経緯

気が付いたらTracktionから WAVEFORM11の無償版が公開されていた
で、少し前からメインのPCがLinux (Fedora Workstation, xfce)になっていたので、せっかくなのでLinuxで動かしてみることにした。
が、音が飛びまくって使い物にならない。他のソフトウェア、たとえばブラウザなどで音を再生する分には何も問題ない。
試しにWindows機でも試したが、そちらでは全く問題なし。

インストール手順

  1. TracktionのWebサイトに飛び、ユーザー登録してwaveform freeを購入(0円でチェックアウト、という形式になる)
  2. Downloadsのページからwaveformのインストーラーをダウンロードし、適当な場所に配置
  3. ダウンロードしてきた.debのある場所をterminalで開く
  4. $ which alien
    /usr/bin/alien
  5. もし上で「そんなものはない」となったら、適当にパッケージマネージャーからインストール
    $ sudo dnf install alien
  6. # -r : generate rpm package
    # 必要に応じて --to-slpだったり-l (--to-lsb)だったり -t (--to-tgz)だっりに置き換える
    $ alien -r waveform_64bit_*.deb
  7. 生成された.rpmを使ってインストールする
    conflictが報告されたら内容を精査し、問題ないようであれば --forceオプションを付け加える
    $ sudo rpm -i waveform*.rpm
  8. インストールが無事に終わると、おそらく特に指定しない限り/usr/bin/Waveform11に配置される。
    パスが通っていれば
    $ Waveform11
    で起動できる。
  9. 雑感

    • Tracktion7では無かったミキサー画面が付くようになった
    • Tracktion7では無かったMIDIエディター画面が付くようになった
    • 相変わらずMIDI打ちはし辛い、というかMIDIエディター画面が初見殺し過ぎる
      クリックして上下にカーソルを動かしたら音程じゃなくて強弱が変わるとか。
      ピアノロールから音を想像できる人には便利なのだろうが、クリックして音程を確かめて上下に振って音程を確かめて...というやり方をする人はもれなく慄く。
      直接タイムライン上からMIDIを打ち込む前のスタイルのほうが、身に合っている気がしなくもない。
    • プラグイン対応加減はまあまあ上々。
      T7で最近エラーを吐くようになっていたプラグインも、問題なく読み込めている。まあLinuxだとプラグインの絶対数が少ないのだが。
      とはいえ最近はJuceのおかげで、Linux版をリリースするDeveloperも増えてきた。
      そのJuceもTracktionの開発者のおかげなのだが。
    • 付属プラグインにシンセサイザーが付いたので、まあ最低限の何かしらはできる。これまではそれも無かったので大きな一歩であろう。まあ外部プラグインで遊びたいだけの私には関係ないが。
      というかこのシンセ、えらくシンプルである。立ち位置としてはFL Studioにおける4xOscのような感じなのだろうか。
    • 付属プラグインのGUIが別画面で出せるようになった。
      従来は画面の下の方に埋め込まれる形でしか表示できなかったので、これは非常に便利。
    • カラーテーマを編集できるようにしたのは英断。T7はテーマが二種類しかなかったので(サイバーチックで暗い青か目に痛い明るいグレー)、これはありがたい。
    • 他人に勧めるかと言われたらどう考えても絶対に勧めない。でも使う。
    • せっかくなのでスクリーンショットでも貼っておく。Linux機がなぜかネットにつながらなくなったので仕方なくWindowsのものを。 waveform_on_win